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座談会メンバーの集合写真

座談会レポート

12月14日に行われた情報交換会に参加されたメンバーのうち、西方さん、鵜飼さん、保居さん、石崎さんの4名の皆さんは普段、それぞれお住まいの地域の骨髄バンクボランティア団体に所属し日常的に活躍されています。鵜飼さん、保居さん、石崎さんは、ドナー登録者として活動されており、西方さんは、実際にかつて骨髄の提供を受け、その経験がきっかけでボランティアに入られたそうです。そんな皆さんに「東京マラソン2014」へ向けた想いをお聞きしました。

※骨髄バンクについて
白血病に代表される血液疾患の治療法のひとつに、骨髄移植があります。骨髄は血縁関係であっても適合しないことがあるため、健常者があらかじめ日本骨髄バンクが運営する骨髄バンクにドナー登録を行うことで、患者に適合する骨髄をより早く的確に見つけることができる仕組みとなっています。
※登録ボランティア制度について
骨髄バンクが運営する活動はもちろん、民間企業が主催する活動など、さまざまな形でボランティアに携わるスタッフとして申請登録できる制度です。

西方さんは、2000年に慢性骨髄性白血病を発病され、弟さんから骨髄の提供を受けられたそうですね?
その後、ボランティアとして骨髄バンクに関わられるようになったのはどのようなきっかけからですか?

西方さん
「私は、実は申し訳ない気持ちからボランティアを始めたんです。骨髄提供をしてくれた弟には4日間くらい入院してもらったし、両親や弟の家族にも迷惑や心配をかけて、私一人のために周りの人間を巻き込んでしまいました。自分自身の治療自体もとても苦しくて、当時はとにかく病気が嫌で嫌で仕方がなかったんですね。そんな状態だったので、回復した後は“病気をしたことなんて忘れよう”と考えて、しばらくは病気のことを誰にも話していなかったんです。しかし、2008年に脳梗塞になってしまって。運ばれた先が白血病のときと同じ病院だったので、目を覚ますと同じ天井が目の前にあったんです。そこで、“自分は一体何をやっているんだろう”と感じたんですね。このままじゃ生かしてもらえたのに申し訳ない、何かしなければいけないなという思いに駆られました。そんなときに、ボランティア団体である「NPO法人あいち骨髄バンクを支援する会」でやっている講演会に行く機会があり、それが縁でボランティア活動を始めました。私自身は、一度移植を受けているためドナーにはなれませんから、その代わりにボランティアとして活動をしよう、と」
西方 大作さん

ドナー登録をされている皆さんは、どういったきっかけから活動に参加されたのですか?

鵜飼さん
「私は今から13年前に、娘が急性リンパ性白血病になったんです。1年の闘病生活の後に、骨髄バンクを介してドナーの方から骨髄移植を行ったんですがうまくいかず、1ヵ月後に亡くなってしまいました。それで、色々考えたところ、“やっぱりこういうことに関わらなければいけないな”と思ったんですね。骨髄バンクを介してのドナーは、相手が誰かも教えてもらえません。実際に骨髄を提供するときにも、全身麻酔で4泊5日くらいの入院をしなければいけないんです。どこの誰なのかも分からないうちの娘に対して、誰かが大変な思いをして骨髄を提供してくれた。結果はうまくいきませんでしたが、事実骨髄を提供してくれた人はいるわけで、親としては、そういった方の思いに対して恩返しをしたいと考えました」
石崎さん
「私の場合は、登録自体は10年ほど前に済ませているんですが、きっかけは特にはあったわけじゃないんです。強いていえば、自分は健康体なので、こんな身体で役に立つのであれば少しでも力になりたい、ということかな。もともと献血はよくしていて、献血ルームにはそういう登録用紙が置いてありますよね。じゃあこの身体でよければ、ということで登録をしました。さらにボランティアにも登録したのは、妻が昔、兄を白血病で亡くしていて、その影響が大きいですね」
保居さん
「私のきっかけはですね、数年前に流行した映画がありまして。それを観て、主人公の女性を救いたい、助けるんだ、という気持ちで登録しました」
鵜飼 孝一さん
石崎 保夫さん

そんな保居さんは、4人の中では唯一の骨髄提供経験者。
適合通知が来たときはどのように感じましたか?

保居さん
「実際に骨髄提供に至る人というのは少ないらしいんですよ。適合通知が来ても、他の適合者が先に決まってしまったので「今回はご縁がありませんでした」と言われてしまう可能性もなきにしもあらずで、はやる気持ちを抑えるのが大変でした」

登録者・提供者の方のお話を聞いて、実際に提供を受けられた西方さんはどのように思われましたか?

西方さん
「全身麻酔をして、なおかつ入院をしなければならないというリスクもある中で、見知らぬ誰かの役に立てたら、という思いで皆さん登録をしてくださっていることを本当にありがたいことだと思います。ただ、ドナーの方も決して楽ではないと思いますから、あまり自分からドナーになってください、というようなことは言えないんですよ。皆さんには、“活動を応援してくれてありがとう”ということや、“この活動を理解してください”ということを伝えるだけで、私としては精一杯です」
保居 範昭さん

そんな思いやりの気持ちは、“たすけあい・支えあい”という全労済の精神に通じるものがあるかと思います。
鵜飼さん、石崎さん、保居さんは、骨髄バンクの精神についてどう思われますか?

鵜飼さん
「若いうちは誰かのお世話にはならない、人の助けは借りない、という気風に今の世の中はなっている気がするんですが、何かが起きてしまったときにはどうしても他の方々の力を借りなければならないんですよ。うちは、娘がそういう形で見ず知らずのドナーさんから骨髄液をいただいたのは事実なので、人とのつながり、たすけあいというのは本当に大切なことなんだということは感じとったつもりです」
石崎さん
「ITや技術が進化している時代ですが、人でないとできないこともあります。骨髄バンクも、人がそういう気持ちをもってはじめて登録できるものです。人の一番根底にある気持ちが活かされた仕組みなんだなというのは実感していますね。助ける、というと偉そうですけど、みんなで一緒に頑張っているんだというのがポイントで、人によって成り立っているというのがいいところだと思います」
保居さん
「骨髄提供をしてから、色々な方々とお話する機会も増えましたし、人と人との繋がりというのは大切なものなんだと改めて実感しています」

こういったさまざまな想いを背負った皆さんが、今回、東京マラソンにご出場されます。意気込みを聞かせてください。

西方さん
「実は、病気をする前は2kmを走るのが精一杯でした。でも、闘病後、健康維持のためにやっていた自転車の仲間がトライアスロンの大会に出て、その応援に行ったんです。みんな笑っているんですよ。それはなぜかと思ったら、沿道の方々にずーっと応援されているんです、頑張れ、頑張れ、と。あんなに人から頑張れって言ってもらえることってないですから、これだ、と思って走り始め、水泳、自転車も少しずつ本格的にやり始めました。東京マラソンでの私のテーマは、感謝を忘れずに、ということですね。かつて出場したトライアスロンで、自分の前の選手が、沿道からの頑張れという声すべてに、“ありがとう”と言葉を返していたんです。せめて頭を下げるだけでもいいので、沿道に対してお礼の気持ちをもって走りたいですね」
石崎さん
「私も同じです。テーマは感謝。自分の健康に、周りの皆さんに。私、いつも沿道から声をかけてもらうとそのたびに手をあげて応えてしまうので、すごくタイムが落ちるんです。だから今回はどうしようかなぁって思っているんですが(笑)。東京マラソンは、憧れの大会ですよね。やっぱり、この健康な身体をたまにはフルに使いたいです。あとは、私は地元が東京で、両親もまだ健在ですから、東京の大会だったら見に来てもらえるかな、と。最後まで元気よく走る姿を見せられたらいいんですけど、それは難しいかもしれないですね(笑)。とにかく、無事に完走する姿を見てもらいたいです」
鵜飼さん
「今回、西方さんからお話をいただきまして。なんというか、登山経験のない人でも富士山には登りたくなりますよね?それと一緒で、東京マラソンだけは、出られるなら出たいな、と思いました。非常に今は、ワクワクしていますよ。この歳で初めて参加するフルマラソンですから、ぜひ完走したい。それだけです」
保居さん
「骨髄移植を受けた患者さんが東京マラソンで10kmのコースを走られたとき、骨髄バンクのボランティアがみんなで沿道で応援しました。その沿道の応援に参加したのが走り始めたきっかけでした。お祭りのような感じで、それを見て自分も走りたいな、と思いました。それまでは本当に、走るのなんて大嫌いだったのですが、皆さんがとても楽しそうに走る姿を見て、自分も走りたくなりました。まぁ自分が見たのはスタート直後の元気な姿でしたので、30キロ近くで見ていたら印象も違っていたかもしれませんが(笑)。フルマラソンを走れる健康に感謝しながら、健康を噛みしめながら走りたいと思います」
座談会メンバーの集合写真

それぞれの想いで挑戦する42.195km。たすけあい、支えあい、そして感謝の気持ちを掲げて走る皆さんが、どんな姿を見せてくれるのか楽しみです!

骨髄バンクランナー プロフィール

西方さん
お名前
:西方 大作さん
1963年生まれ
お住まい
:愛知県
目標タイム
:5時間
石崎さん
お名前
:石崎 保夫さん
1964年生まれ
お住まい
:東京都
目標タイム
:3時間28分30秒
保居さん
お名前
:保居 範昭さん
1983年生まれ
お住まい
:兵庫県
目標タイム
:5時間
鵜飼さん
お名前
:鵜飼 孝一さん
1959年生まれ
お住まい
:愛知県
目標タイム
:5時間